蒼い炎

 ベッドまで行くと、ファナはあどけない顔で眠っている。抱き上げても起きる気配はない。
 食事と一緒に置かれたワインをグラスに注ぎ、喉に通す。1杯を空け、ファナの肩にかけられた服を外す。露わになった首筋はあまりにも細い。
「ファナ、起きろ」
「…っん」
 頬を叩き起こすと、眠たそうな目が俺を映す。もたれている体を離し、ファナの首筋に口を近づける。
「ファナ」
「…っあくぅ…」
 牙を突き立てると、体をびくつかせたファナ。甘い…。同胞の血とは思えない甘さだ。
 さらに深く突き立てると、子どもとは思えない甘い声を出したファナ。っふ、いい声を出す。
 口を離すと、ぐったりともたれかかってくる。血がにじむ噛み跡を舐めると、血はすぐに止まる。
 意識を飛ばしたファナをベッドに寝かせ、その隣に身を倒す。
 こうして並んで眠るのは初めてか…。あどけない顔を高揚させたまま眠っているファナを抱き寄せ、目を閉じた。
< 44 / 143 >

この作品をシェア

pagetop