蒼い炎

 執務室のドアを開け、いつもの席に着く。全く、この書類の束はなくならないのか…。
 目を通し、1つずつ片付けていくが、キリがない。
 キリルも下がった位置で書類に目を通していく。古時計の針の音が部屋に響く。
「テオファニス様」
「入れ」
 だいぶ時間が経った頃、時計の針の音に混じり泣き声がかすかに聞こえてくる。すると案の定、リリスがドアを叩き、中に入ってくる。腕には泣きじゃくったファナが抱かれ、リリスは困ったようにファナをあやしている。
「申し訳ありません。どうしても泣き止んでいただけなくて…」
「構わん。それより、食事を持ってきてくれ」
「はい。ただちに」
 ファナを受けとり、リリスは頭を下げて部屋を出て行く。
 抱き上げた途端に泣き止み、抱き着いてくるファナ。全く、随分甘えただ。
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