蒼い炎
2.統べる者

1



テオファニスside

 ファナを拾って2か月が経過した。
 ほぼ寝たきりだった状態からは考えられないほど今では元気に屋敷の中を歩き回っている。リリスに文字を教えてもらってからの成長は特に目を見張るものがあった。
 執務室を出て、隣の部屋に向かう。最近では起きて泣くこともなく、執務室にちょっかいをかけに来ることもあまりない。子とは急激に成長するものなのだろうか。
 ドアを開けると、部屋の中央でリリスと向き合っているファナ。今日はズボンにワイシャツにネクタイ…。男のような恰好をしている。
 ドアを開けたことで気づいたらしい2人の視線が向く。その瞬間、ファナの表情がぱっと笑顔になる。イスから降りてまっすぐ向かってくるファナに両手を広げる。
「テオファニス様!」
 …は?いつも通り抱き着いては来たが、どういうことだ。つい今朝までテオと呼んでいたはず。どういうことだ。
 呼び方が変わった以外はいつも通りのファナだが…。気に食わん。
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