蒼い炎
「ファナは能力持ちなのか…」
しかも、能力持ちの中でも希少だと言われている治癒能力…いや、それ以上の力を…。
女の腕の中で意識を失っているファナを受け取る。だが、まるで死んでいるかのように目を覚まさない。首元に手を当てると弱々しい脈が返ってくるが、こんなにも弱かったか…?
「キリル、医者を呼べ。ファナがおかしい」
「リリスが呼びに行っております」
「そうか…。ッ…少し休む。医者が来たら起こせ」
軽くめまいがする。くっそ、1か月なにも口にしていなかったせいで力が入らん…。
手すりに手を置きながら階段を上がる。
「テオファニス様、ファナ様は私が」
「…あぁ、頼む」
途中、キリルにファナを任せ、何とか自力で自室まで来れたものの、ベッドに倒れ込んだ途端、眠気に逆らえず、意識を飛ばした。