蒼い炎

「テオファニス様…」
「ファナの面倒は俺が診る。食事は部屋にもってこい」
「…かしこまりました」
 頭を下げるキリルを残し、ファナの部屋を出る。自室に戻り、ベッドにファナを寝かす。
 死んだように眠り続けているのは俺のせいだ。俺のくだらない50年が、お前の限りある50年を奪った。許してくれ…。
 小さな体を抱きしめ、目を閉じる。
 何もできない自分をこれほどまでに恨んだことなどない。
 奪うだけの力をこれ以上憎んだことなどない。
 また、失うのか。俺は…。
「ファナ、お前だけは俺を置いて逝くな」
 とっくの昔に忘れたはずの闇を思い出す。その闇に引きずり込まれるように意識を手放した。
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