ママになっても、極上ドクターから独占愛で迫られています
 どうにか鼻から吸って呼吸を続けるが、早急で荒々しいキスに乱されてなにがなんだかわからなくなる。

 まるで飢えた猛獣のようで、自我を忘れて貪る姿すら連想させた。

 困惑と高揚がないまぜになり心と身体が分離されていく。

 頭ではまだ理性が働いているのに、お腹の奥はきゅうっと締まって淫らな声が出てしまうのだ。

 男らしい大きな手が肌の上を滑り、胸の膨らみを揉みしだかれたとき初めてバスローブを脱がされていると気づいた。

「待って」

「ベッドに移動するまでなら待つ」

 そう言い放って私の身体を横抱きにした蒼さんはベッドルームへ入り、シーツの上に丁寧に私を横たえた。優しい態度から慈しむような愛情が痛いほど伝わってきて、何故だか焦燥感を覚えた。

 待ってと自分から言ったのに、たった十数秒で真逆の感情に支配されている。
< 184 / 193 >

この作品をシェア

pagetop