【2/4 番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
私が臣海さんと一緒にニューヨークから帰国したのは先週のこと。
そのとき私が仕事を終えるまで空港内で待っていると言ったのは彼のほうだったのに、直後にキャンセルされてしまった。
『悪いが急用が入った。しばらく会えなくなるかもしれないが、俺を信じて待っていてほしい。必ず迎えに行く』
そのメッセージの後で改めて説明があるかと思っていたのだけれど、結局その日は連絡が無く。
それどころかその後もなんの音沙汰も無いまま1週間が過ぎ、彼が今どこで何をしているかもわからないままだ。
「臣海さんはきっと仕事が忙しいんだと思う」
「まあ、若きホテル王さまですからね、色々とご用事もあるんでしょうよ。そう言って案外他の女と遊んでるんじゃ……っ」
そこまで言ったところでミヤちゃんは『しまった』という顔をして口を閉じる。
しばらくしてから申し訳なさそうに「ごめん」と呟いた。