【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜

 優也さんとの苦い思い出が蘇る。

 あの時だってその瞬間まで彼を疑ってもみなかったのだ。今度もそうじゃないとは限らないではないか。

 信じたい。けれど信じきれない。
 だってまだ私と臣海さんは、たった2泊3日付き合っただけの仮の恋人なのだから。


 お互い言葉を失って数秒ののち、ミヤちゃんがレシートを持って立ち上がる。

「よし、追いかけよう」
「えっ!?」

「ここでウダウダ悩んでたってしょうがないでしょ。あの臣海の野郎を追求して洗いざらい吐かせてやる!」

 今日ここに誘った自分にも責任があるし、ハッキリさせねば気が済まない。菜月が行かないのなら自分だけでも行く! ……と、さっさと会計を済ませて出て行くミヤちゃんを追いかけて、私も一緒にKUONホテルへと向かったのだった。

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