【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
松の内を過ぎて門松は片付けられているものの、KUONホテルのロビーは今もまだ新年らしい華やかな装いがされていた。
庭園風の園芸装飾や大きな花車の活け込みに感嘆する暇もなく、私たちはキョロキョロと周囲を見渡す。
「いた!」
ミヤちゃんの声に彼女の視線を追えば、左前方のエレベーターホールに並んで立っている臣海さんと女性の姿があった。
――嘘っ……。
なんだかんだ言いつつも、本当は心のどこかで願っていた。隣の彼女は仕事関係の人なのだと。
けれどロビーで立ち話をするでもラウンジでお茶をするでもなく、2人は今まさにエレベーターに乗り込もうとしている。
その先にあるのはバーかレストランか客室……。
――こんな時間に彼女とどこに行こうとしているの?