【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
「お母さんの代わりに弟さんたちの面倒を? それは大変だったね」
「菜月は見かけが派手だから勘違いされやすいんだね。だけど君が家庭的で優しい女性だということを、僕はわかっているよ」
入社2年目に誘われたバーで、甘いカクテルと言葉に酔わされた私が彼に夢中になるのはあっという間だった。
やや高めの身長とクッキリした顔だちの私は、昔から派手で男慣れしているように見られがちだ。
学生時代にも身体のラインを舐めるような目で見られたり、一夜だけの付き合いに誘われたりはしょっちゅうで。
だから、優也さんの優しい言葉はとても嬉しかったし、彼だけは私のことをわかってくれていると信じ切っていた。
初めては彼に捧げたし、5歳年上の彼に任せておけばすべてがうまく行くものと思っていた。
──お弁当だって美味しいって言ってくれていたのに。
なんのことはない、結局彼も私を都合のいい遊び相手としか見ていなかったのだ。