【2/4 番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
「こんなの勝手な想いかもしれないけれど……」
臣海さんはきっと疲れているに違いない。
早く彼に会いたい。抱き締めて子守唄を歌って癒してあげたい……。
私はスマホをタップすると臣海さんのメッセージを表示する。
『愛してる』
『不安になったらこれを見ろ』
――うん、大丈夫。私にはこの言葉がある。
「愛してる……」
何度だって心の中で繰り返す。愛してる、愛してる、愛してる……。
呪文のように繰り返し唱えていると、ざわついていた心が徐々に凪いでいくのがわかった。
「臣海さん、ちゃんと効果があったよ」
スマホを両手で胸に抱き締めると、私はもう一度彼の言葉を繰り返した。