【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜

「鮎川、前から調べていた北海道のホテル……あそことの交渉を開始するぞ」
「沖縄の事業が先だったのでは?」

「いや、今後間宮の力を借りられないとなれば難しいだろう。それに俺の勘だとあっちはかなり雲行きが怪しい。しばらくは情報収集にとどめて、先に北海道から進める」

「わかりました」

「菜月のことをあの人にどう伝えるつもりだ。どうせ言うんだろ?」
「母親をあの人呼ばわりは感心しませんが……私を雇い入れたのは奥様ですから、言わないわけには参りません」

「ハッ、そうだと思った。しかしあの人がなんと言おうが俺の気持ちは変わらない。俺が間宮環妃を抱かないということは、彼女との間に子供は望めないということだ。そんなのあの人も困るだろう? プライドを捨てて俺を引き取ったくらいなんだから」

「臣海様、それは!」

「本当のことだ」

 ――間違っちゃいない。俺の父親と義理の母は、KUONグループのためだけに俺を引き取ったのだから。

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