【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜

 それは彼の生い立ちに関する話だった。

 臣海さんが非嫡出子(ひちゃくしゅつし)で、彼がはじめて父親に会ったのが母親の葬儀の日だったこと。
 認知されて家に引き取られたものの、ご両親とはよい関係を築けずに今に至っているということ。

 幼い頃の悪夢をずっと見続けていたということ……。


 かける言葉を見つけられずに黙りこむ私に、臣海さんは「参ったな、こんなに泣かせたら本当にミヤちゃんに叱られそうだ」と冗談めかす。

 けれど本当は臣海さんのほうが辛いはずだ。
 だって私に話すということは、悲しい過去の記憶を(さかのぼ)る行為だから。


「あのとき……」

 臣海さんが私の肩を抱き寄せて話を続ける。

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