【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜

 ――なんだかこの2人……。

 父子というには他人行儀で、まるで今から外交(がいこう)交渉でもするような雰囲気だ。

 臣海さんの話で彼とご両親の間に確執があることは理解しているつもりでいたけれど、それにしてもあまりに寒々しすぎるのではないだろうか。

 ――臣海さんは子供の頃から何年もずっとこんな生活を……。

 なんだか胸が痛くなり、膝の上でワンピースをギュッと握りしめた。

 彼が頭を上げてすぐに話を続ける。

「今日はお願いがあって来ました。菜月さんと結婚を前提としたお付き合いをすることを許していただきたい。いや、許可がなくても俺は彼女と結婚するつもりでいます。俺はあなたとは違う。たった1人の大切な女性を愛し抜くつもりだから……」

「そうか、おめでとう」

「「えっ!?」」

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