【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜

 昨日で会議は終わりで、残りの数日でニューヨーク店の支配人と改築について話し合ったり悠さんとゆっくり飲むつもりにしていたはずだ。

 なのに臣海さんは、それら全てをオンラインミーティングで済ませることにして帰ってきたのだという。

「そんなことしてたら、信用も友達も失っちゃうよ?」
「心配ない。ホテルの皆からは俺が丸くなったと好評だし、悠も彼女に会いに日本に来ている」

 ――えっ、悠さんも!?

「早く帰ってきちゃ駄目だったか?」

 寂しげに首を(かし)げられ、私は首を横に振る。
 そんなの駄目なはずがない。

「臣海さん大好き! お帰りなさい!」
「ちょっと待て、ストップ!」

 勢いよく抱きつこうとした私を彼が制す。


「飛行機の長旅で俺は(けが)れているからな。シャワーを浴びてから、ゆっくり……な。それとも一緒にシャワーを浴びるか?」

 彼が不満げな私に向かって口角を上げる。
 ふざけるように言い捨てて横を通り過ぎるそのとき。
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