【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
ニヤニヤしつつ引き続き様子をうかがっていると、次はシェイカーのボディーにアプリコットブランデーとオレンジジュース、オレンジビターズを入れている。
――バレンシアか!
バレンシアのカクテル言葉は『お気に入り』だ。
そうか、そうか、お気に入りの彼女の前で全力でいい男アピールしているわけだな。
うん、お前は男の俺から見てもカッコいいぞ、思い切りシェイカーを振るがいい。
クックッと肩を震わせる俺を見て悠は開き直ったらしい。こちらは無視して彼女の話を聞き始めた。
彼女は既に酔っていて、ペラペラと身の上話を語っている。
宝生茉莉という名の彼女がうちのホテルの本店で働いているというのは驚いたが、それ以上に彼女の現状に驚かされた。
これが独身最後の旅行で、日本に帰国後は26歳も年上のバツ3のオヤジと結婚させられるという。