【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
【side菜月】

 六月に入ってすぐの夜。

 美月の寝つかせを終えた私がキッチンで冷蔵庫を開けていると、ちょうどシャワーを浴び終えた臣海さんがバスローブ姿でLDKに入ってきた。

「また美月が寝る時間に間に合わなかったな。会食が終わって速攻で帰ってきたんだが」

 臣海さんは残念そうに肩を落としてダイニングセットの椅子に腰を下ろす。

「しょうがないよ、あなただって遊んでるわけじゃないんだし。会食だって立派なお仕事でしょ? はい、どうぞ」

 私はグラスに酔い覚ましのレモン水を注ぐと、今日の夕刊三紙を添えて臣海さんの目の前に置いた。

『KUONグループ』CEOの彼は、その仕事柄、世界各国の情勢を詳しく把握しておく必要がある。

 そのため出勤前には朝刊を、帰宅後すぐには夕刊を読んで、日々のニュースと株価の変動をチェックするのが日課になっていた。
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