【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
「落ち込むくらいなら最初から隠さず全部言えばよかったんだ。振られて酔って男と寝たって」
しれっと言い放った臣海さんをキッと睨みつけるものの、彼は黒いバスローブ姿で優雅に脚を組み、右手でワイングラスを傾けている。
そんな姿も様になっていて、それがまた腹立たしいというか……。
私はスマホをバッグにしまいつつ、チロリと彼に視線を向ける。
「本当に、何もしないよね」
「ん?」
「その、今夜は隣で寝るだけでいいって……」
ついさっき臣海さんに『それじゃあセックス無しでもいい。今夜は泊まっていってくれ』と言われた私は、その真意を掴みきれずポカンとしてしまった。
そんな私に『俺の隣で寝てほしい』と言葉を重ねた彼は、さらに『隣で寝るだけでいいんだ、本当に何もしないから』と告げたのだ。
揺れるその瞳が途方に暮れているようで。
私がNOと言ったら今すぐにでも泣き出してしまいそうに見えて……私は思わずうなずいていた。