【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
「――久遠様は長年ご利用されていた他の航空会社から昨年JAWに切り替えてくださったばかりのVIPです。フライト中はゆっくりなさりたいそうで、呼ばない限りは挨拶も必要ないとのことです。ファーストクラス担当の宮地さんと北見さん、よろしくお願いします。何かあればすぐに私に言ってちょうだい」
「「はい」」
ミヤちゃんと共にチーフパーサーの言葉にうなづきながら、手元のタブレットを見た私は手を止める。
「えっ!」
「北見さん、どうしました?」
「……いえ、なんでもないです」
そう答えつつ、私はもう一度目の前のタブレットに映し出された乗客のパスポート写真をまじまじと見つめた。
――ちょっと、嘘でしょ!