【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
――『付き合ってくれ』とか『俺の女になれ』なんて簡単に言えるあたり、臣海さんは相当遊んでいるんだろうな。
ぼんやり考えていたら、またしてもポンポンと枕を叩く音がした。
「菜月、俺と寝ないのか?」
――ほら、また!
「……下はちゃんと履いてるんでしょうね」
「履いてるな、残念ながら。お望みならすぐにでも脱ぐが」
「結構です!」
照れてるこちらのほうが馬鹿みたいだ。
私はスタスタと歩きだし、彼の待つベッドに上がり……枕をずらして端っこのほうに寝そべると、シーツを顎のあたりまで引き上げた。
だってやっぱり照れずにはいられない。フェロモンダダ漏れの男性と同じベッドで寝るなんて。
「遠い」
「ヒャッ!」
いきなり目の前が暗くなり、臣海さんの喉仏が眼前に迫ってきた。
と思うと肩を強く抱かれ、彼のほうに引き寄せられる。
勢いあまって彼の胸に顔がぶつかった。
「ちょっ、なっ、何するんですか」
これではまるで、ベッドで恋人の胸に顔を埋める彼女の図だ。
顔を離して逃れようとするも、後頭部をグッと押さえつけられてさらに密着するだけだった。