【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜

 耳までポポポッと火照らせながら、私は改めて臣海さんを見つめる。

「んっ、なんだ?」
「……臣海さん、自分が言ったこと、覚えてる?」
「は? 俺が何か口走ったか?」

 ――ガーン!

「あれが噂のピロートーク!?」

 私が唇をわななかせてショックを受けていると、臣海さんが豪快に「ハハハッ」と笑う。

 そして今度は更に目を細め、私の耳元に口を近づけた。

「愛してる」

 背中をまっすぐに電気が走り抜ける。
 心臓がキュンとときめいて、子宮がキュッと収縮して。

「臣海さん、ちゃんと覚えてくれて……」

 瞳を潤ませる私の頬を撫でて、彼がまた「愛してる」と囁いた。

「菜月、愛してる。愛してる、愛してる、愛してる……」

 何度も何度も同じセリフを繰り返しながら、合間に啄むような短いキスが降ってくる。
 それは徐々に深くなり、舌を絡ませたものに変わる。

「あ……っ、んっ」

 彼の手が私の太ももを撫で淫靡な雰囲気になってきたそのとき、クリーミーな香りが私の鼻腔をくすぐった。

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