【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜

 2年前のクリスマスイブ。

 ニューヨークのホテルに到着した私は、クリスマスツリーで飾られたロビーの片隅で身を潜めるようにしながら、ミヤちゃんから送られてきたメッセージに目を通していた。

『山本さんの部屋は15階の1503』
『CAの部屋は階が違うけど、コックピットクルーは全員同じ階だから気をつけて』
『私含めほとんどのメンバーは一緒に外食中。山本さんは部屋で休むって言ってたから自分の部屋で寝てるはず』
『サプライズの成功を祈ってる。頑張って!』

 連続で送られてきていたメッセージに『ありがとう。頑張る!』と短く返信して、私はスマホをバッグにしまう。

 バッグの底の四角い箱には、彼の誕生石であるターコイズを使用したネクタイピンが入っている。


 私が恋人である山本優也(やまもとゆうや)さんに会いに来たのは、彼の誕生日を一緒にお祝いしたかったから。

 国際線パイロットで副操縦士の優也さんのスケジュールは、彼から聞いて把握していた。
 12月24日ニューヨーク着、その後2泊現地に滞在(ステイ)して、翌日の便で日本に帰国だ。

 彼の誕生日は12月25日。その前日のクリスマスイブにサプライズで誕生祝いをしたいと相談した私に、ミヤちゃんは全面協力を申し出てくれた。

< 7 / 349 >

この作品をシェア

pagetop