【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
「うん。いずれ後悔するときがくるかもしれないけれど……今彼を諦めたら、やっぱり私は後悔すると思う」
「そうか、わかった」
ミヤちゃんは冷蔵庫から彼女が持参した缶ビールを2本取り出してきて、そのうちの1本を私に手渡す。
「菜月が決めたことなら応援するから」
「ミヤちゃん……」
「まずは菜月の新しい恋に乾杯!」
私が持っている缶にコツンと自分の缶をぶつけてから、彼女はプルタブを上げてアメリカ製のビールをあおる。そして缶をテーブルに置いてニカッと口の端を上げた。
「その結果、もしも大失敗して泣いたらさ、私が大笑いしてあげるし」
「それ嫌だ、優しく慰めてほしい〜! 銀座のホテルで高級ランチをおごって〜!」
「ハハッ、失敗前提って、それダメでしょ!」
「ガーン!」
「ハハハッ!」
――うん、大丈夫。
何もわからず初めての恋にフワフワしていたあの頃の私とはもう違う。
今度の恋は考えて悩んで自分で決めたのだ。