【6/15番外編追加】一夜の恋じゃ終われない 〜冷徹ホテル王の甘い執着〜
「えっ、菜月? どうして……」
1503号室のチャイムを鳴らした私を待っていたのは、ドアの向こうで困惑する彼の声。
「ちょっ、ちょっと待って!」
慌ただしくしている気配の後で、「おい、ちょっと待てよ!」、「どうしてよ、入ってもらえばいいじゃない」と言い争う声がして……
カチャリとドアを開けたのは、一緒に乗務したこともある先輩CAの浅野ルリさん。
汗ばんだ肌にバスローブ。その姿はどう見ても事後のそれで……。
「えっ、嘘……っ」
狼狽えて一歩下がった私を部屋に引き入れると、浅野さんは素早くドアを閉めた。
164センチの私よりさらに高身長の彼女が、腕組みをしながら私を見下ろす。
「あなた、北見さん……、優也に会いにきたの?」
「あの……はい」
「彼と付き合ってるの?」
「えっ、はい……」
首をすくめて答えると、彼女は口角を上げて斜め後方の優也さんに顔を向ける。
「優也、この子がこう言ってるけど、そうなの? あなた北見さんと付き合ってるの?」
すると優也さんは私に一瞬目線を向けただけで、すぐに浅野さんを見つめて口を開いた。