冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~
至さんが、鋭い眼差しで私を射る。その毅然とした態度は、初対面の婚活パーティーで私を助けてくれた時と似ていた。
恋人としてプライベートを過ごす時の彼はとことん甘いのに、弁護士のスイッチが入ると、理知的で凛々しく、時に冷酷にもなる。
彼のそんなギャップを今さら思い出し、勝手に心臓が早鐘を打つ。
「話の筋は大体わかった。あとはこっちで追加の調査してみるから、少し待っていてくれ」
「すみません、ご迷惑おかけして」
「いや、迷惑だなんて思ってない」
至さんは、パタンとノートパソコンを閉めると正面から私を見た。弁護士スイッチを切ったのか、優しい眼差しだ。
「きみのことがずっと心に引っかかっていたが、幸せそうな姿が見られてホッとしたよ」
「……仕事は若干ピンチですけどね」
「大丈夫だ。俺が絶対助ける」
冗談めかした自虐に、真剣なトーンで返されて胸が騒いだ。
弁護士として言ってくれているだけだってば。もうひとりの自分が必死で私を窘める。