冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~
翌週の水曜日。生徒たちがちょうど学園内からいなくなった放課後に、俺は幾望学園を訪れた。
来客用玄関から入ってすぐ、硬い表情の芽衣が俺を出迎える。
「今日はありがとうございます。皆さん、お揃いです」
「そんなに緊張しなくていい。交渉はすぐに終わる」
俺は自信たっぷりに告げ、会議室に向かう。ノックをして中に入ると、学園長、教頭、それから塁の担任、PTA会長……そして、あまり会いたくなかった男性教師、草野の姿もあった。
彼も芽衣も、職場は変わっていない。なのにどうして、彼女はシングルマザーの道を選んだのだろう。
先週芽衣の家を訪れた際、成優ちゃんは彼との間にできた子なのか聞こうとして、とうとう最後まで聞くことができなかった。
と、草野の顔を見たら余計なことを考えてしまったが、すぐに切り替えてにこやかに挨拶をする。
「お待たせして申し訳ありません。弁護士の郡司と申します」
一礼して用意された席に着くと、教頭が「では、始めさせていただきます」と宣言し、オドオドした調子で話し始めた。