冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~
「えー、現在、わが校専属のスクールカウンセラーである観月先生と、二年三組の生徒、崎本塁さんとの不純異性交遊疑惑が問題となっております。そのことについて、弁護士の郡司先生より――」
「ちょっとよろしいかしら?」
教頭の言葉を遮るように手を挙げたのは、PTA会長だった。濃すぎるメイクに、体のラインがくっきりと出る派手な赤のスーツ。
目立つのがなにより好きだと全身で主張しているようなその格好、滑稽だと思わないのだろうか。
「どうぞ」
教頭に促され、彼女はわざわざ席を立って口を開く。
「うちの子から聞いたのですが、今、SNSでもかなり観月先生の悪評が広がっているとか。いずれ、批判はこの学園全体に及びますわ。そうなる前に、学園の品位を貶めるようなカウンセラーさんにはお辞めになっていただくのがいいと思うんです、子どもたちに悪影響ですもの。観月先生、どう思われます?」
会長が、一番端の席で小さくなる芽衣に意見を求める。
心優しい彼女では、この意地悪な女性に付け込まれ、言い負かされるだろう。
そのために、俺がここにいるのだ。芽衣を救うための武器だってある。