冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~
「今日は私が観月先生の代理人ですので、私からお答えします。結論から言って、観月先生は学園を辞める必要はありません」
会長の眉がぴくりと動く。芽衣をかばう俺の存在が気に食わないようだ。
「その根拠は?」
「例の、崎本塁が観月先生の家を訪れたとされる写真ですが、あれはただ会話をしている様子を切り取っただけにすぎず、不純異性交遊の証拠にはなりません。また、生徒が学園の職員の自宅を訪問してはならないという規則もありませんので、なんら問題のない写真だと言えるでしょう」
俺が淡々と言うと、PTA会長は真っ赤な唇をキュッと引き上げて笑う。
「私が言いたいのは、大事なのは事実より〝印象〟だということです。学校の評判が下がって不利益を被るのは子どもたちですわ。あなた、子どもたちの将来に責任を持てますの?」
まったく、よくしゃべる女だ。
腹の内で悪態をつきつつも、丁寧な口調を崩さず俺は続ける。
「なるほど。印象を大事にするあなただからこそ考え付いたわけですか。SNSで捨てアカを使い観月先生の悪評を広め、事実がどうであろうと彼女を辞めさせようなんて、卑怯なやり方を」