冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~

「母と息子、か……」

 至さんともう一度やり直すのなら、お母様にもご挨拶することになる。

 今は安定していると言っても、私の名を聞いたらどんな反応をするだろう。彼に内緒で子どもまで産んでいる私を、受け入れてくれるだろうか。

 そんな不安がつい胸をよぎったが、今は仕事中だと頭を振り、パソコンで崎本くんのカウンセリング記録を打ち始めた。


 その週の土曜、十一時頃。成優を預けるために叶未のマンションに寄ってから、私は至さんとランチの約束をしているホテルに向かっていた。

 途中、店のウィンドウに映った自分の姿を見て、年甲斐もなく派手すぎやしないかと心配になる。

 家を出た時は通勤服と変わらない地味なブラウスとタイトスカート姿でいたのに、叶未の家でサーモンピンクのフレアワンピースに着替えさせられてしまったのだ。

 妹の叶未はそんな差し出がましいことはしない。言い出しっぺは、夫の大和さんである。

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