冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~
「あら成優、大和さんは叶未と結婚してるから、あきらめたんじゃなかったの?」
いつまでも玄関にいる俺たちを呼びにやってきたのか、芽衣がリビングから出てきて言う。成優は芽衣の方を振り向くと、恥ずかしそうに笑う。
「ほいくえんできいたの。けっこんしてるひとでも、なんだっけ? りゃくらつ? すればいいって」
りゃくらつ……?
難しい言葉は舌足らずになることもある成優だが、りゃくらつとはなんだろう。
「成優……もしかして、略奪のこと?」
おそるおそるといった感じに、芽衣が尋ねる。
「そう! それ! なゆ、やまとくんりゃくだつする!」
そう言ってまたしても大和さんの脚にぎゅっと抱き着いた成優。大和さんはあははっと笑って「やるなー、成優」と感心し、叶未さんも「成優ったら」呆れつつ微笑んでいる。
……が、俺は娘の口から略奪なんて言葉が飛び出したショックで、頬が引きつるばかり。
「至さん、顔こわいですよ」
クスク笑う芽衣に指摘され、俺は彼女に尋ねる。