冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~
「ピュアピュア、魔法少女・オトメ♪」
信号待ちの間、ついリズムに乗って口ずさむ。毎日のように聴かされているため、歌詞もすっかり暗記してしまった。
「恋の魔法はワンツースリー♪」
成優が一緒の時ならまだしも、ひとりの時にこうも気分よく歌ってしまうとは、我ながら浮かれているなと思う。
三船さんと蘭さんに聞かれていたら、からかわれること間違いなしだ。……仕事中は気を付けよう。
俺はなんとなく咳ばらいをし、次の信号で止まった時にラジオに切り替える。同時に今日の予定を軽く思い返し、徐々に弁護士のスイッチを入れるのだった。
「郡司、電話だ。青桐がんセンターってところから」
午前中、裁判所に出廷してから事務所に戻ると、三船さんが自席から声をかけてきた。
「がんセンター? 医療訴訟の相談でしょうか」
「違う。看護師からだ」
看護師?
ますます俺には心当たりがないが、すぐに自分のデスクの受話器を取り、応対する。