冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~

「お母様、専門の医療機関を受診されたりしましたか?」
「していない。何度か勧めてみたが『私を入院させて厄介払いがしたいんでしょう!』と逆上するだけだ。そのやり取りにも疲れてしまって、最近は勧めること自体を辞めてしまった」
「そうだったんですね……」

 話を聞く限り、お母様は今すぐにでも支援が必要な状態だと思う。

 唯一の味方である郡司さんの助言すら受け入れられず、被害妄想まで現れている。

 初対面で出過ぎたことかもしれないが、私は黙っていられなかった。

「病院以外でもカウンセリングを行っているところはありますから、まずは一度、郡司さんと一緒に相談されてはどうでしょうか。その際、お母様の治療が目的だとは告げず、郡司さんご自身が悩みを抱えていて、お母様に同行してほしい、という形にするんです。お母様は頼ってもらえて逆に嬉しいかもしれません。そして実際にカウンセリングを受ける際は、さりげなくお母さまの話が聞けるよう、カウンセラーと前もって話し合っておく。そうすれば、スムーズにカウンセリングが進むと思うんですが……どうでしょう?」

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