冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~
「ええ、今家よ。これからの予定? とくにないけど……」
至さんは今日のお母様の予定を聞いているらしい。もしかしたら、誕生祝いに招待するつもりなのかもしれない。私ももっと話がしたいし、大歓迎だ。
「あらあら、そうだったの。それなら、私が芽衣さんをそっちに連れて行くわ。驚くと思うけど、今彼女と一緒にお茶しているのよ」
お母様はとっておきの秘密を暴露するように、楽しげに話す。
確かに、至さんはびっくりするだろう。講演に行くだなんて嘘をついて家を出た私がお母様と一緒にいて、なおかつすっかり打ち解けているんだもの。
「ええ、わかった。じゃ、支度をしたらそのお店に向かうわね」
電話を終えたお母様は、急いだ様子でこちらに戻ってきて言う。
「至がレストランを予約してくれているそうよ。お店の場所を送ってもらったから、紅茶を飲んだら行きましょう」
せわしなく紅茶を飲んで、私も手伝って後片付けを済ませる。お母様はそれから少しフォーマルな洋服に着替え、一緒に家を出た。
ここに来るまで緊張していたのが嘘みたいに、心が軽い。