冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~

「それにしても、芽衣さんも七月生まれだったのね。素敵な偶然だわ。また、ひまわりを見にうちに来てね」
「はい。今度は娘の成優も一緒に連れてきます」
「三歳って言ったかしら。かわいい盛りね。今度洋服を作ってあげるわ」
「うれしい! 成優も喜びます」

 たわいのない話をしながら広い道に出ると、タクシーを拾ってレストランに向かった。


「まぁ素敵。一軒家のレストランなのね」

 タクシーが止まったのは、瀟洒な洋館の前。ロマンチックなただずまいを見上げて感嘆の息を漏らすお母様の横で、私は入り口脇に置かれた立札を読んで眉根を寄せる。

「本日貸し切り……?」
「いいのよ、入りましょう」

 躊躇する私に構わず、お母様はずんずん玄関ポーチに進んでいく。

 もしかして、誕生祝いだから張り切って、至さんが貸し切りにしてくれたのかな。

 いったいいくらかかったんだろう……なんて、余計な心配をしながらお母様の後についていく。

 お母さまがドアを開けると、廊下から何人かの足音が近づいてくる。店のスタッフかと思い待っていると、姿を現したのは私のよく知る夫婦だった。

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