冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~
至さんが選んだのだというウエディングドレスは、曲線のシルエットが美しいマーメイドラインのエレガントなドレス。
私があまり派手なものを好まないと知っているからこそのチョイスに、彼の愛を感じてうれしくなった。
支度が整ったところで、部屋がノックされる。姿見の前に立ったまま「どうぞ」と返事をすると、勢いよく扉が開いて、成優が駆け寄ってきた。
「ママ! すごい~! きれい~!」
さすがは女の子。私の全身をあちこちチェックして、目をキラキラさせる。
成優の後から遅れて入ってきたのは、私の母だった。叶未の話によると、父と一緒に福島から駆けつけてくれたらしい。
母は私の花嫁姿を見るなりうるうると涙目になって、ハンカチを目元にあてる。
「さっき、郡司さんのお母様と話したわ。認めてもらえてよかったわね、芽衣。そのベール、とっても素敵よ」
「お母さん……」
実家でそのことを相談した時は、自分たち夫婦の駆け落ち話を語ったり、どっしりと構えているように見えた。
でもそれは私の気持ちを少しでも軽くするためで、本当は心配でたまらなかったんだ。母の目に光る涙を見て、私はようやく気が付いた。