冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~
「やっぱり、俺の目に狂いはなかったな。そのドレス、きみによく似合ってる」
そう言って、最後に入ってきたのは、ネイビーブルーのフロックコートを身にまとった至さんだった。シャープなシルエットは背の高い彼によく似合い、言葉を忘れて見とれてしまう。
濡れ髪のように艶を出した髪はオールバックにまとめられ、彼の秀麗な顔立ちがこれでもかというくらい引き立っている。
「しかし、俺にも内緒で母と会っていたとは驚いた」
至さんが苦笑しながら言い、私はハッと我に返った。
「ごめんなさい、相談もせず、嘘までついて出かけて……」
「気にするな。きみの嘘は、いつも誰かを思いやるが故のことだ。俺は今日、母をここへ無理やり連れてきて、強引に芽衣と成優を紹介するつもりだった。でも、結果的にそうしなかったから、母は来てくれたんだと思う。芽衣だったから、母の心を溶かすことができたんだ」
至さんは私を買いかぶりすぎだと思う。それでも、彼にそう思ってもらえることがうれしくて、目の奥が熱くなる。
「そろそろ行こう、芽衣。みんなが待ってる」
「みんな……?」
私と至さん、成優を除いたゲストは、私の両親と妹夫婦、それに至さんのお母様だけじゃないの?