冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~
「かわいい……ぬいぐるみみたい」
「ホントだな。写真を撮っておくか」
至さんがスマホを出して、双子パンダと私を一緒に撮影してくれる。
「至さんも撮りますか?」
「いいよ。三十過ぎてる男とパンダのコラボなんて誰が見たいんだ」
「私が見たいんです。一枚だけでいいですから」
両手を合わせてお願いすると、至さんは渋々撮影に応じてくれた。
出来上がった写真を確認すると、かわいいパンダと稀代のイケメンを同時に楽しめる、最高の一枚に仕上がっていた。
「これ、待ち受けにしようかな」
「正気か? ……じゃあ俺は寝起きのセクシー芽衣でも」
「えっ! そんな写真、いつの間に!?」
至さんがスマホをスクロールさせて画像を探す仕草をしたので、私は思わず彼の手元を覗き込む。しかし、それらしい写真はどこにもなさそうだった。
「冗談だ。誰に見られるとも限らないスマホの中に、彼女の無防備な姿は残しておけない。拡散されたらおしまいだからな」
至さんはそう言って、私にも画像の取り扱いは厳重に注意するよう言い聞かせた。
職業柄、リベンジポルノ案件に代理人として対応することがあり、一度拡散された画像を削除するのにどれだけの労力と時間がかかるのか、身をもって知っているそうだ。