冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~
なんだろうと思って封筒を裏返し、ドクンと胸が音を立てる。宛名と同じく美しい文字で書かれた差出人の名は【郡司秋枝】だった。
至さんのお母様だ。瞬時にそう理解した私は、自分の部屋に入るや否や、注意深く手紙を開封した。
中から出てきたのは柔らかな和紙の便箋。三つ折りになっていたそれを開くと、隅にひまわりの柄が描かれていた。
今は秋なのに……?
少し違和感を覚えつつも、おそるおそる内容に目を走らせる。
【観月芽衣様
秋たけなわの候、元気でお過ごしですか。きっとお元気でしょうね。至がそばにいるんですもの。そうそう、季節外れの便箋を選んだのには理由があるんです。ひまわりは、七月生まれの至の誕生花。家の庭にも毎年植えているんですよ】
皮肉を交らせた挨拶にどきりとして、便箋を持つ手が震える。
彼の誕生花がひまわりであることは、私も知っている。なぜなら私も七月生まれで、お互いの誕生日のちょうど中間にあたる日に互いを祝い合った際、彼がプレゼントと一緒に『誕生花だから』と、小さなひまわりの花束を添えてくれたからだ。