冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~

「至くん、新しいスイーツ出てる」

 その声はやはり、電話で聞いた女性のものだった。

「買いますか?」
「うん、ボスの分と三つね」
「俺はいりませんからふたつです」

 とはいえ、交わしているのは普通の会話である。至さんの声もそっけないので、ホッとする。やっぱり、彼女はただの同僚だ。

「至くん、しょっぱいお菓子とビールも」
「事務所で酒盛りする気ですか? 俺はこの後予定があるから付き合いませんからね」

 ふたりが店内を移動するのに合わせ、私もこそこそと立ち位置を変える。鉢合わせしても気まずいし、そろそろコンビニを出ようかな。

 そう思いながらも、至さんたちの様子をうかがうのをやめられずにいたその時。

「あと、コンドームも買っておこうか?」

 女性が、あっけらかんとした調子でそう言った。この流れで、どうしてそんなものを? どう考えても、弁護士の仕事に必要あるとは思えない。

(らん)さん、大丈夫なんですか?」
「うん、たぶん。……至くんのおかげかも」

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