冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~

「ママは、いまもパパがすき?」
「うん。大好きよ」
「パパもそうだといいね」
「……ん。そうね」

 少々返事が遅れてしまったのは、彼との別れが決して綺麗なものではなかったからだ。

 それでも至さんから授かった命は絶対に守っていこうと決め、妹や職場の協力を得ながら、なんとかここまでやってきた。

 母子ふたりだけの生活には苦労もあるけれど、成優が元気で笑っていてくれれば。私は幸せだ。


 翌日、成優を保育園に預けてから職場である幾望学園の校門をくぐった。

 廊下で会った生徒たちから、「おはよー、観月センセ」「芽衣ちゃん、今日も美人~」などと、ちょっと舐められた挨拶を送られつつ、「おはよう」と笑顔を返す。

 私は教師ではないので、よほどでなければ生徒たちの態度を咎めたりはしない。

 それより、彼らの態度の裏に〝助けて〟のサインがないかと注意深く観察し、危険な兆候があれば、カウンセリング室に呼んで話をし、膿を出させる。

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