冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~
「久しぶりだな」
微かに笑った彼に、否応なく胸が騒ぐ。
……本当に、至さんだ。なんで? どうしてここにいるの?
「あの……ご、ご用件は」
「弟に頼まれて、弁護士としてきみの抱える問題を解決しにきた。弟のことはよく知っているだろう? 崎本塁だ」
「崎本くんが至さんの?」
思いがけない偶然に、目を見開いた。
そういえば、ふたりとも家庭環境が複雑だ。至さんは父親が不倫したせいで家庭が壊れ、崎本くんの母親は不倫相手に振り向いてもらえずネグレクトに……。
その兄弟が至さんと崎本くんで、崎本くんが至さんに助けを求めたということ? そういえば、至さんが昔彼に名刺を渡したって――。
「でも、助けるって具体的にどうやって……」
「俺がきみの代理人となり、学校側と交渉する。不祥事は事実でないと認めさせ、きみと塁が安心して学校に戻れるようにするつもりだ」
願ってもない申し出にただただ驚き、目を瞬かせる。