冷徹弁護士、パパになる~別れたはずが、極上愛で娶られました~
「温かいうちにどうぞ」
私が声をかけると、至さんと成優は顔を見合わせ、そろって「いただきます」と言った。
あまり接近させたくないと思っていたけれど、すっかり仲良しになってしまった。
成優がうれしそうだから、今日だけは目をつぶるか……。
「美味しい。成優ちゃんのママ、お料理上手だね」
「そうだよ。おべんとうもいつもおいしいの」
「へえ、いいなぁ」
「それに、やさしいし、かわいいし。なゆ、ママみたいなママになりたいんだ」
成優は自慢げに言って、えへへ、と満面の笑みを浮かべる。成優がそんなふうに思ってくれていると聞くのは初めてで、胸がじんわり温かくなる。
「きっとなれるよ」
至さんが、そう言って成優の頭を撫でる。
その光景にますます胸が熱くなるが、成優と至さんが親子だと知っているのは私だけ。
複雑な心境を悟られぬよう、顔を隠すようにして親子丼をかき込む。
「おにいさんは、けっこんしてる?」
成優の無邪気な質問に、私は思わずゲホッとむせた。
至さんがちらりとこちらを見た気がしたが、素知らぬ顔で水を飲む。