記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される
「赤ちゃんが動いたの・・今日がはじめてじゃなかった・・・あの日あなたに・・・知らせようと・・・」
「俺に?」
「マンションに、大きな窓がある・・・?」
「ある。街を一望できるような大きな窓がリビングにあって、桐乃はリビングの大きなソファの上がお気に入りの場所だった。」
私が体を起こそうとすると紫苑が少しベッドを起こしてくれる。
そして、私を見つめて、ベッドに腰かけて手を握る。
「そのソファにいるときに赤ちゃんが動いて・・・私・・・あなたに知らせようと・・・地下鉄に・・・」
紫苑が私の手をさすってくれる動きで、自分の手がとても震えていることに気づいた。
「私・・・あなたに知らせようと・・・」
涙があふれ出して、言葉に詰まる。
「俺に?」
「マンションに、大きな窓がある・・・?」
「ある。街を一望できるような大きな窓がリビングにあって、桐乃はリビングの大きなソファの上がお気に入りの場所だった。」
私が体を起こそうとすると紫苑が少しベッドを起こしてくれる。
そして、私を見つめて、ベッドに腰かけて手を握る。
「そのソファにいるときに赤ちゃんが動いて・・・私・・・あなたに知らせようと・・・地下鉄に・・・」
紫苑が私の手をさすってくれる動きで、自分の手がとても震えていることに気づいた。
「私・・・あなたに知らせようと・・・」
涙があふれ出して、言葉に詰まる。