記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される
その日以来、私が入院中に思いだせる記憶はなかった。
紫苑は私に携帯電話を渡してくれたけれど、私と一緒に階段を落ちた携帯電話は壊れてしまっていて、何も履歴をみることができなかった。
無理に思いだそうとすると頭痛に襲われるようになった私を知って、紫苑も無理しないようにと過去の話をあまりしてくれなくなった。
そして、予定よりも時間がかかり1週間後に私は退院することになった。
朝から私服姿の紫苑が私の身の回りの用意をしてくれている。
徐々に体力を回復できるようにと、紫苑は毎日午前と午後に私の病室に来ては一緒に病院の中を散歩したり、売店へいって飲み物や食べられそうなものを買ってくれた。
夜は必ず私の部屋に来て、一緒にベッドで眠ったり、ソファで仮眠をとっていた紫苑。
でも、一定の距離を保とうとしてくれていることに私は気づいていた。
紫苑は私に携帯電話を渡してくれたけれど、私と一緒に階段を落ちた携帯電話は壊れてしまっていて、何も履歴をみることができなかった。
無理に思いだそうとすると頭痛に襲われるようになった私を知って、紫苑も無理しないようにと過去の話をあまりしてくれなくなった。
そして、予定よりも時間がかかり1週間後に私は退院することになった。
朝から私服姿の紫苑が私の身の回りの用意をしてくれている。
徐々に体力を回復できるようにと、紫苑は毎日午前と午後に私の病室に来ては一緒に病院の中を散歩したり、売店へいって飲み物や食べられそうなものを買ってくれた。
夜は必ず私の部屋に来て、一緒にベッドで眠ったり、ソファで仮眠をとっていた紫苑。
でも、一定の距離を保とうとしてくれていることに私は気づいていた。