一目惚れ婚~美人すぎる御曹司に溺愛されてます~
「そ、そう」

画面で私が『そんなことない!』というのが聞こえ、ブチッと電源を切った。

「なにするんだ」

「もうさすがにいいでしょ?」

理世は少し不満そうにしていたけど、私はリモコンを返さなかった。
あーあ、もうすこし見たかったのになと理世は言いながら、紅茶を一口飲んだ。

「そうだ。子供が生まれたら見せよう」

「消して!」

すでに子供にまで見せる計画を立てるなんて、まったく油断も隙もない。
ケーキの生クリームをすくって、理世は満足そうに食べていた。
これでモデル体型を維持できるんだから、やっぱり神様は不公平だと思いながら、私は理世より小さめのケーキを皿にのせて口にした。
おいしかったけど、理世と同じだけ食べると私だけ太ってしまうことは確実だった。
ここに来てから、太ったことに理世は気づいているはずなのに食事だけじゃなく、ケーキテロとはとんでもないことをしてくれる。
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