一目惚れ婚~美人すぎる御曹司に溺愛されてます~
第31話 妨害
 夏の太陽が照り付ける中、春夏コレクションのショーが始まった。

 ――間近で有名ブランドの服を見れるチャンス!

 なんて、期待していたけど、ゆっくり服を眺めているヒマはなく、会場に大量の荷物を運び入れ、ヘアメイクさんやスタイリストさんと打ち合わせ、そして演出の確認。
 舞台演出の打ち合わせは紡生(つむぎ)さんがやる。
 服のチェックは恩未(めぐみ)さんたちパタンナーと縫製を担当するソーイングスタッフが、細かいところまで確認していた。

「糸の一本も残さないでよ!」

 恩未さんは真剣そのもので、服のシワまでしっかりと見ていた。
 アイロンを片手に、シワの一筋すら。逃さない。

「モデルさん、入りました!」

 モデルのメイクが始まる中、服の番号をチェックする。
 髪のセットもあるため、現場は大勢の人がいたけど、私の服を着るはずのモデルが、どこを探しても見当たらない。

琉永(るな)さんの服を着る予定のモデルが、まだ来てないですよ」

 着る服をチェックするモデルたちは、私のモデルが着ていないと知って驚いていた。
 
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