一目惚れ婚~美人すぎる御曹司に溺愛されてます~
 誰も知らない私の夢を。

「あの薔薇は緑色?」 

 白い花の中で、変わった色の薔薇の花を目にした。
 白なのに薄緑にも見える薔薇で、珍しい薔薇の花だっただから、なんとなく覚えていた。
 たしか、あの薄い緑色の薔薇の花の名は、オートクチュールと呼ぶ名だったような気がする。
 ウェディングドレスになぞらえているのかもしれない。
 結婚式には自分でデザインしたオートクチュールのウェディングドレスを着たい。
 そんな夢も私にはあった。
 でも、それはもう過去の話。

「新郎新婦が来たわよ!」
「きれーい!」

 音楽とともに白い階段から現れた新郎新婦。
 招待客だけでなく、ホテルに訪れた人々からも、『綺麗』『素敵』という声が聞こえてくる。
 ホテルロビーの中央の大階段から、王子とお姫様のように現れた新郎新婦は、幸せそうな笑顔を浮かべていた。
 
「結婚、おめでとう!」

 笑顔を浮かべる人たちの中で、私はこの世の終わりみたいな顔をしていた。
 この落差……まさに天国と地獄。
 運動会で流れる曲にあったよね、そんなタイトル。
 タイトルの割にコミカルな曲だったような気がする。
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