政略結婚かと思ったら溺愛婚でした。
「もう、あらかた挨拶は終わりましたから、帰りましょう」
「いいんですか?」
「ええ。構いません」
いつまでもこんなところにいたら、浅緋が疲弊するだけだし、だからこそ今まで園村も海千山千の人物ばかりがいるこんなところに浅緋を連れて来ることはなかったのだろうから。
それでも、今日は誰が片倉の婚約者なのか、はっきりさせておきたかったから、浅緋を連れてきた。
会話の中から浅緋が園村ホールディングスの令嬢であることは知れたと思うし、その相手が片倉であることも十分に周知できたと思う。
いろんな風に考える輩はいるかもしれないが、片倉が片時も離したくないくらい浅緋を大事にしてることも、理解できただろう。
しかし、当の浅緋がそのように思っていないということに、片倉は思い至っていなかったのだった。
帰りの車の中で、浅緋は一言も口を聞かない。
その頑なな態度は、やはり昨日の自分のふるまいのせいなのだろうと片倉は思っていた。
「渡辺さん、私の実家の方へ行っていただけますか?」
「浅緋さん⁉︎」
浅緋は運転手の渡辺に実家に行ってくれという。
「慎也さん、よろしいですか?」
「いいんですか?」
「ええ。構いません」
いつまでもこんなところにいたら、浅緋が疲弊するだけだし、だからこそ今まで園村も海千山千の人物ばかりがいるこんなところに浅緋を連れて来ることはなかったのだろうから。
それでも、今日は誰が片倉の婚約者なのか、はっきりさせておきたかったから、浅緋を連れてきた。
会話の中から浅緋が園村ホールディングスの令嬢であることは知れたと思うし、その相手が片倉であることも十分に周知できたと思う。
いろんな風に考える輩はいるかもしれないが、片倉が片時も離したくないくらい浅緋を大事にしてることも、理解できただろう。
しかし、当の浅緋がそのように思っていないということに、片倉は思い至っていなかったのだった。
帰りの車の中で、浅緋は一言も口を聞かない。
その頑なな態度は、やはり昨日の自分のふるまいのせいなのだろうと片倉は思っていた。
「渡辺さん、私の実家の方へ行っていただけますか?」
「浅緋さん⁉︎」
浅緋は運転手の渡辺に実家に行ってくれという。
「慎也さん、よろしいですか?」