政略結婚かと思ったら溺愛婚でした。
「うん、本当。とても気持ちよさそうだ」
 こくっと浅緋は頷く。

「はい。気持ちいいです」
「セックスも上手に気持ちよくなってくれたら、嬉しいな」

は……?
え……あのせ……はわわ⁉︎

「気持ちいいものだよ。想像して?」
 そう言って片倉は浅緋の耳元に囁く。

「僕が浅緋の肌に触れる。キスもするよ? そうだな、例えば今囁いているこの可愛い耳とか」
 ちゅ……と耳元にキスをされたのが分かって、ぴくん、と浅緋の身体が揺れた。

「キスだけじゃないよ? 舐めるから」
 今度はくちゅっという水音も含んだ音。
 そして耳元を舐められた感覚。

「んっ……」
 思わず我慢できなくて、浅緋の口から声が自然に漏れてしまった。
 驚いた浅緋は口元を慌てて抑える。

「ん?」
「あの、びっくりして……」

「自然に声が漏れちゃうの、すごく可愛いよ。たくさん聞かせて欲しい。その抑えた声もいいけど、抑えられないくらい激しく乱れた声も、聞きたい」

 耳元で想像して、なんて言うから激しい鼓動が止まらない。
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