政略結婚かと思ったら溺愛婚でした。
 そんなことが気になった浅緋の首に片倉が手を触れる。

「何考えてるの?」
「んんっ……」

 は……と熱い息が漏れてしまう。
「な、にか声以外にも言いたいことがあったのではないかなって、思ったんです」

 片倉の唇がゆるりと浅緋の首元を這う。
 その初めての感覚に浅緋の背中がぞくん、として震える。

 その感覚がすると足元が心許なくて、つい膝の内側にぎゅうっと力が入ってしまうのだ。

 唇に続いて先程の宣言通り、片倉は今度は唇で辿ったところを緩やかに舐めたりする。
 濡れた舌が首を這うその感触と、見た事のない片倉の表情。

 時折、ちゅ……と音を立てて吸われたりして、浅緋はなんだか腰のあたりが落ち着かなくなってきていた。

「どうしたの? 浅緋?」
「あ……あの、なんだかさっきから……足元が、心許ないんです……」

 もう膝はぎゅっと閉じているのに、まだお腹の下がキュンとする。

「そう。それ、すごく我慢できなくなったら、教えてくれる?」
 こくこくっと浅緋は頷いた。
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